相続によって取得した土地でも、自分の居住地から離れている土地の場合は、賃貸アパート経営などによって有効活用することが難しい場合があります。そうなると、その土地を売却せざるを得ませんが、手続きや税金のことが気になります。初めて相続した土地を売却する場合でも損をしないために知っておきたい査定や手続き・諸費用などのポイントをご紹介します。

 

土地の売却はネット査定サイトを活用する

所有している土地の売却をする場合に少しでも高い金額で売りたい場合は媒介契約を結んで取引をするというのが一般的になっており、媒介契約の場合だと不動産業者が介しての取引になるので安心して取引をすることができます。

しかし、媒介契約になってくるとすぐに売ることができるとは限らず、場合によっては数カ月や数年という単位で販売促進をしてもらっても売ることができないようなこともあります。

これが土地の売却においてのポイントの一つにもなってくるのですが、もし土地をすぐに売って現金化したいという場合は直接的に不動産会社に売却するという形がおすすめで、この方法だと買い手を見つけることなく売ることができるのでおすすめです。

基本的に直接的に買い取りをすることができるだけの資金力を持っていることが必要になってくるので、ある程度大きな規模の不動産業者ではないと直接的に買い取りをしていない可能性もあります。

また、複数の業者が候補としてある場合は事前に土地査定サイトを利用することをおすすめしますが、これは業者に査定してもらうことができるという便利なサービスで、インターネットで査定額を提示してもらうことができるようになっています。

土地の査定サイトは基本的に利用が無料になっているので、コストをかけることなく査定をしてもらうことができるようになっていて、最近では複数の業者に査定してもらうことができるサイトについても増えています。

土地の査定サイトを利用する場合の注意点としては提示される査定額が概算であるという点で、実際に土地を見てもらうに算出される金額とは異なってくる可能性があるので注意する必要があります。

土地の査定サイトを利用することによって相場を把握することができるというメリットがありますが、複数の業者を比較する場合はどれくらいの金額に設定されているのかということだけでなく業者の評判などをチェックするということも重要です。

利用の方法については土地に関する基本的な情報を用意されているフォームに入力するという簡単な方法で、リアルタイムで算出してもらうことができるサイトもあるので便利に利用することができます。

いずれにしても土地を売却する方法にはいろいろあるので、その時の状態にあわせて取引をするということがベストな形になります。

不動産取引はさまざまなトラブルのリスクがあるので、トラブルを避けるということも考えて取引の流れなども把握する必要があります。

 

土地売却の査定サイトのメリット

インターネットで利用することができる土地の査定サイトは用意されている専用のフォームに売りたい土地の基本的な情報を入力することによって査定額が算出されるようになっています。

実際に土地を見てもらう前にインターネットで簡単に概算を知ることができるというメリットは大きく、実際に土地を見てもらうことになると立ち合いなども必要になってくるので時間がたくさんかかります。

さらに土地の査定サイトを利用して複数の業者に金額を出してもらうことによって自分がこれから売ろうとしている土地がどれくらいの金額で売ることができるかという相場を知ることができるのでメリットがあります。

また、利用することによってどのような業者が買い取りをしてくれるのかという業者の種類や数などを把握することができるという点でのメリットもあり、複数の業者を比較することによって自分が売りたい金額で売却をすることができる業者を知ることができます。

土地の査定サイトは基本的に無料で利用することができるようになっていますが、これはサイトに登録をしている不動産業者がサイト側に対して一定のマージンを支払っていることが理由になっています。

利用に対してコストがかからないことのメリットだけでなく、スピーディーに結果を教えてもらうこともできるようになっているのですぐにどれくらいの金額で売ることができるかという概算を知りたい場合にもおすすめになります。

さまざまな方法で土地の売却をすることができるようになっているので、状況にあわせて土地の売り方を考えていくということも必要で、もちろん業者に買い取りをしてもらうだけでなく仲介取引をする方法や個人売却をする方法などもあります。

また、土地の売却については一定の手数料がかかってくることになるので、事前にどれくらいの手数料が発生するのかということも考えた上で取引をするということも必要になります。

最近だとインターネットを活用することでも便利に土地の売却を個人で進めて行くことができるようになっているので、自分で必要な情報を集めてから取引にチャレンジするというのも方法としてあります。

これまでに不動産取引をしたことがない場合だと不安に思うことも多いと思いますが、少しでも取引に不安がある場合は査定サイトを活用するだけでなく、不動産の業者の評判やサポート体制などについてもきちんと調べてから利用をするように心がけましょう。

 

土地売却の査定サイトのデメリット

土地の査定サイトを利用することによって、どれくらいの金額で所有している土地を売却することができるかどうかということを把握することができるようになっており、実際に土地を見てもらうわけではなく土地の基本的な情報から算出してもらうことができるのも魅力です。

ちなみにサイトの利用そのものについても無料で利用することができるようになっていることに加えて、中には利用することによってお得なキャンペーンを受けることができるようなサイトもあり、利用においてメリット要素が大きいというのも特徴になっています。

一方で、土地の査定サイトを利用した際に提示される金額というのは基本的に土地の情報から算出したものであり、実際の金額とは大きく異なる可能性があるのであまり参考にならないこともあります。

土地の査定サイトを利用する場合はトラブルを避けるという意味でも事前に情報をしっかりわからないことがある場合は確認しておく必要があり、どれくらいの金額になるのかということだけでなく、他にも信頼できる業者かどうかという情報も大切です。

また、土地の査定サイトを利用して自分が理想する金額に近い査定額が出た場合にそのまま売ろうとしてもその金額で売ることはできず、実際に土地をチェックしてもらってから実際の取引金額が提示されるというのが一般的になっています。

どちらにしても最終的には土地を見てもらうことになるので、あらかじめ取引したい業者が決まっている場合はそのまま査定をしてもらった方が便利なこともあるのでチェックしておくようにしましょう。

また、土地の売却についてはさまざまな税金や手数料がかかってくることになるので、どれくらいの金額が必要になるのかということも把握して取引を進めて行くことが失敗しないための取引のコツになってきます。

土地の売買についてはさまざまなリスクを伴うことになるので、少しでもリスクを低減させるという意味でも不動産取引についての基本的な知識については抑えておくようにしましょう。

 

相続した土地を売却する前の登記手続きと費用について

相続で取得した土地を売却する前にやっておくべきことがあります。それは、取得した土地の登記です。相続により取得した土地の名義は、何もしなければ被相続人名義になったままですが、この名義を変更する必要があります。

まず、相続の内容が記載されている遺産分割協議書や権利証もしくは登記識別情報等、必要な書類を用意し、その後、法務局で相続登記をすることになります。申請時、書類の提出と合わせて登録免許税の納付も求められます。税率は、固定資産台帳の価格を課税標準として、1,000分の4となっています。

実は、相続で取得した土地について、相続登記するのは義務ではありません。そのため、登記しなくても法律違反にはなりませんが、その後その土地を売却するのであれば、通常は相続登記をしておく必要があります。そうしなければ、土地を買ってくれる人が所有権移転登記できなくなりますので、登記を済ませておく必要があると考えておくといいでしょう。

登記をすると、法律上、第三者に対する対抗要件を備えることになります。もめ事を避けるためにも相続登記を済ませた上で売却手続きに入ることをお勧めします。但し、登記に必要となる書類は多岐に渡り、未経験者にとっては複雑に感じるでしょう。そのため、弁護士や司法書士に登記手続きを依頼した方がいいかもしれません。瑕疵のない相続手続きをすることによって、安心してその後の売却手続きに集中できるようになります。

相続した土地の売却手続きと税金について

相続で取得した土地の税金については、まず売却益に対する課税を理解する必要があります。売却益には、所得税、住民税、復興特別所得税が課税されます。これらの税金は、所得税法上の分離長期課税譲渡所得または分離短期課税譲渡所得に対して一定の税率をかけて求めます。税率は以下の通りです。

・長期譲渡所得の場合
所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%

・短期譲渡所得の場合
所得税30%、住民税9%、復興特別所得税0.63%

長期譲渡所得と判定されれば、短期譲渡所得の場合と比較して約半分の税金で済むことになります。このため、売却時期については、長期譲渡に該当するかどうかを事前に確認しておく必要があるでしょう。長期譲渡に該当するためには、譲渡年の1月1日時点で、暦年ベースで5年間を超えて所有していることが要件とされています。相続により取得した場合は、被相続人の取得日を引き継ぐことになっていますので、相続により取得した日から売却日までに5年経っていなくても長期譲渡に該当する可能性はあります。

また、売却益課税の節税のために知っておきたい特例が2つあります。ひとつは、空き家に係る土地の譲渡所得の3,000万円特別控除です。以前は、空き家になっている敷地を相続した場合は、この規定の適用はありませんでしたが、税制改正によって適用可能になりました。この特例を使えば、売却益が3,000万円まで非課税となりますので、売却益が出る場合は活用した方がいいでしょう。もうひとつの特例は、相続税の取得費加算です。相続から一定期間内に譲渡をした場合、相続時に負担した相続税の一部を取得費に加算することができる特例です。取得費に相続税の一部が加算できれば、売却益を減らす効果がありますのです、損をしないための節税対策として知っておくといいでしょう。

土地を売却した場合には、売却益以外にも課税されるケースがあります。一つは移転登記にかかる登録免許税です。売却により移転登記がなされることが多いですが、この登記料に当たる登録免許税は、売買の当事者が共同で負担することになっていますので、売却側も一部負担する可能性があります。もう一つは、売買契約書にかかる印紙税です。印紙税は文書に課税する税金で、売買契約の場合は、記載されている金額を課税標準として税額が決まる仕組みになっています。印紙を購入して契約書に貼りつける形で納税を行いますが、貼付した印紙には割り印を押すことを忘れないようにしましょう。

納得いく評価額で相続した土地を売却するための注意点とは

相続により取得した土地を売却するにあたっては、手続きや税金も大切ですが、売却価格にも注意を払う必要があります。自分で有効活用できないとしても、相場よりも安い価格で手放して損をするのは避けたいです。そのため、取得した土地の適正価格を知った上で売却価格を決めるのが大切です。適正価格を知らずに売却交渉をすると、間に入る不動産業者や買手の希望に引きずられ、安い価格での売却に合意することになりかねません。

では、土地の適性価格はどうやって把握するのでしょう?土地の価格は1物4価、1物5価ともいわれる通り、多くの評価額が存在します。そのうち、取引価格として活用できるものとしては、公示価格や基準地標準価格が挙げられます。また、自分で適正価格を評価することも大切です。

公示価格とは、国土交通省が毎年1月1日時点の取引価格の目安を3月に公表するものです。全国の2万数千か所の基準点について公表されます。また、基準地標準価格は、公示価格を補完する目的で都道府県が公表するもので、毎年7月1日時点の取引価格の目安が9月に公表されます。但し、これらによってすべての土地がカバーされるわけではありませんので、自分自身で土地の適正評価額を算出することも必要になるケースが多くあります。

土地の評価方法は3つあります。1つは、原価法と呼ばれる方法です。この方法では、その土地の再調達価格をベースに適正評価額を求めます。建物の場合は減価修正を行いますが、土地の場合はあまり減価修正について考慮する必要はないでしょう。2つ目の方法は、取引事例比較法です。この方法では、自分の売却したい土地の周辺や似た条件の売買事例を調べ、その取引が行われた時点を修正したり、条件の違いによる価格への影響を補正したりして適正化価格を求めます。3つ目は、収益還元法です。将来得られる賃貸収益と復帰価格(賃貸不動産の売却価格)を予想し、そのキャッシュフローを現在価値に割り戻して、収益価格を求めます。現在価値に割り引く際の割引率は、期待収益率を使うのが一般的です。これら3つの方法を併用し、総合して適正価格を判断することになります。

但し、土地の評価方法を個人で計算するのは大変な作業です。そのため、専門業者に依頼するのが合理的といえます。その場合の注意点は、複数の専門家や不動産業者からの情報を集めることです。一社からの見積もりでは、納得がいく適正価格が得られるとは限りません。最終的に適正価格がわかったら、最後のステップとして売却価格の決定に移ります。ここでも、複数の買手を競合させることが大切です。複数の不動産業者から簡単に見積価格を取得できる一括見積もりサービスを活用することで、効率的に納得がいく売却価格での売却を実現できるでしょう。

まとめ

相続した土地をそのまま更地もしくは空き家にしておくと、固定資産税を負担し続けなければいけません。有効利用できない場合は、早めに売却することが求められます。売却にあたっては譲渡益課税や売却価格の決定がポイントになりますが、売却を仲介する業者に支払う仲介手数料には消費税も課税されます。土地の譲渡は消費税が非課税ですが、仲介手数料は役務提供ですので課税対象になります。そのため、仲介手数料が安い業者を選定することにも注意するといいでしょう。